同人サークルを運営している場合に必要な確定申告と納税の方法について
以下、事業主体が個人に限って説明します。
売上・・・書店での販売額
コミュニティマーケット等での販売
ダウンロードによる販売
自身の執筆料
経費・・・書店での代理販売に伴う販売手数料
コミュニティマーケット当での販売に伴う人件費
CD等の仕入れ、デザイン料
PC及び周辺機器、カメラ、ビデオカメラ等
ネットワーク料金及びレンタルサーバ代
作家への原稿料
事業税
車両関連費(ガソリン代、高速代、車検、自動車税等)
光熱費、電話代、携帯電話代
打ち合わせ時の飲食代
関連図書購入費
上記が主な内容です。
売上については消費税込が原則です。1000万円を超える事業者で、税抜処理の会計処理を行っている場合以外は消費税の課税事業者でなくとも税込で計上します。
また、コミケ等の即売会での現金売上げも漏らさず計上します。CDの購入履歴からどれだけの和の作品が制作されたかなど違う角度から検証されます。また、現金売り上げは漏れが非常に多く、税務署も注力します。
経費については、サークル売上げに直結する費用についてはもちろん経費として認められますが、判断が必要なのは家事との按分です。
光熱費や通信費などは自宅を仕事場としている場合には、合理的な割合で経費計上します。車両関連費についても同様です。
10万円以上(青色の場合は30万円以上)の経費は資産計上して減価償却します。
以上から売上と必要経費を差し引いた金額をもとに確定申告を行います。
確定申告は毎年、2/16~3/15の期間です。自主的に行い、その期間中に納税もします。
売上のうち源泉税が引かれていれば、確定申告によって出た納税額からその分差引くことができます。源泉税を引かれた場合は「支払調書」を支払業者等から発行してもらいます。
経費のうち給料を支払った場合、作家等への執筆料については一定条件の下、源泉税を預かる必要があります。源泉税を預かり、預かった月の翌月10日までに所定の納付書で事業者が納税します。
源泉税の取り扱いについては注意が必要です。
住民税は確定申告すればその年の5月ごろに納付書が届きます。納付書に記載された税金を納期限までに収めてください。
またその年の利益が290万円を超えるようになると事業税を納めなければいけません。
住民税と同じ時期に納付書が届きますので納期限までに収めてください。
以上同人サークル運営で理解が必要な税金は、所得税、源泉税、住民税、事業税です。
申告をせず数年経過すると税務署からの確認が来るケースが多いです。
税務調査となると、最長過去7年間の収支を確認し、それによって出た所得税を納めます。
仮に年間の利益が7年間300万円だったとすると、年税額が約15万円。7年間だと105万円
税務調査後の申告だとこれにペナルティ(加算税と延滞税)がつき約50万円追加されます。
さらに住民税と事業税、国保の追徴が大体250万円くらいです。
毎年適正に納付すれば負担できる金額ですが、調査があると一時に徴収されます。
確定申告と納税は適切に行いましょう。
当事務所は同人サークルを全面的に税務サポートしております。ご不明な点、詳細なところについては下記お電話等でご質問ください。