民間給与と日本の実相

給与所得者の総数の給与と税金
民間給与所得者数は、5,388万人(前年比86万人減)で、給与総額は192.5兆円(前年比8.8兆円減)、源泉徴収された所得税額は7.6 兆円(前年比1.6兆円減)です。
日本の経済規模が平成20年以降全面的に縮小傾向に転じていますが、それに加速度がついてきています。

税負担の偏りの縮小傾向
 1年を通じて勤務した給与所得者は4,506万人(前年比82万人減)で、うち3,683 万人(前年比減154万人)が源泉徴収により所得税を納税しており、またその税額は7兆1,240億円(前年比1兆4,311億円減)です。
それを800万円超の者に限ると362万人(前年比85万人減)で、その税額は4兆3,149億円(前年比1兆1,815億円減)、8.0%(前年比1.7%減)で60.6%(前年比3.6%減)の税負担をしていることがわかりますが、勢いがないですね。

給与水準別人数の減収化推移
1年を通じて勤務した給与所得者 4,506万人について、給与水準別分布をみると、300万円超400万円以下の者が 815万人(前年比38万人増)構成比18.1%(前年比1.15%増)で最も多く、次いで200万円超300万円以下の者が790万人(前年比38万人増)構成比17.5%(前年比1.14%増)となっています。
400万円以下の人数は全体の60.0%(前年比3.4%増)を占め、400万円超の人数は40.0%(前年比6.6%減)を占めています。
中高収入の層がどんどん委縮しており、400万円超の層で増加している層は皆無で600万円超700万円以下の層が最も著しい崩壊状況を呈しています。

業種別平均給与
平均給与が最も高い電気・ガス・熱供給・水道業では800万円超の者が28.2%(前年比9.2%減)と最も多く、それに次ぐ金融業,保険業でも800万円超の者が26.0%(前年比17.2%減)を占めています。
平均給与が最も低い宿泊飲食サービス業では100万円以下の者が26.2%(前年比1.4%増)、200万円以下が26.1%(前年比1.0%減)、300万円以下が19.2%(前年比1.2%増)、400万円以下が12.4%(前年比0.4%減)、400万円以下計83.9%(前年比1.2%増)となっています。